「インコ 逃げた」で検索した日
最寄駅のそばに、インコを探してる旨の貼り紙があった。昨日から。
平日のど真ん中、もしかしたら仕事終わりに慌ててWordとかで作って夜中に貼って回ったのかもしれない。駅から徒歩8分くらいの我が家のそばの電柱にまで貼られていた。わざわざこんな住宅街まで。
貼り紙の文面には、
「不注意で逃がしてしまいました」
「雨も降っているので心配です」
窓を開けてしまった瞬間をことあるごとに悔やんでしまう姿がありありと想像できる……。
今日も雨だったし……辛いよね……。
いたたまれなくなって「インコ 逃げた」で検索してみると、そもそも飛び立った方向とは真逆で見つかることもあるらしいし、10km先で保護されていたケースもあったそう。
そんなに絶望的なのか……。
さらにいたたまれなくなって何か情報はないかとツイッターで調べてみたら、ちゃんと専用アカウントを作っていた。
探しているツイートはもちろん、ほかのインコの捜索情報も細かくリツイートしていた。
どうやら最寄駅に貼られていたのは昨日からだったけど、いなくなってしまったのは先週かららしい。
(ツイート引用)
↓↓↓
「逃した本人の同居人は、今日は仕事が早く終わるからって麻雀に行った」
「◯◯(インコの名前)、生きてるかも分からないし、死ぬ寸前で怯えてるかも知れないのに。命をなんだと思ってるんだ」
「ポスターの電話番号アンタのにしたのに出ないとかありえない」
「付き合わなければ◯◯と一緒にいれたのに」
「あのクズ野郎」
「くそサイコパス付き合わなければよかった」
「(同情のリプライに)◯◯が見つかったら別れようと思います」
えっ……つら……逃がした本人危機感無かった……。
「くそサイコパス」という語呂の良さがちょっとだけ面白い……とか思ってる場合じゃない……。
貼り紙一枚からじゃ見えないものを垣間見てしまった。可視化されたSNSの凄さと怖さ……。
どうかインコちゃんが見つかりますように。
あともうちょっとまともな新しい彼氏も見つかりますように……。